【小池百合子都知事豊洲問題緊急会見詳報(3)完】築地から豊洲に移転するのか? その時期は?「今後のロードマップは近々にお伝えしたいと…」(1/5ページ) – 産経ニュース

<2>からの続き。

《東京都の小池百合子知事(64)の会見は、記者との質疑応答が始まった。冒頭の発言では、築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)について、土壌汚染対策の盛り土がされていなかった問題をめぐり、方針の決定に主に関わっていた元市場長で現副知事の中西充氏ら8人を責任者と特定。懲戒処分を速やかに進めるよう指示したことを説明した。処分をめぐる問題に記者の関心も集まる》

豊洲市場移転問題について会見する小池百合子都知事=1日午後、東京都新宿区の都庁(宮崎瑞穂撮影)

–8人の処分について、OBも含まれているがどのような処分を考えているのか

「なかには、すでに卒業された方、多々おられます。もう退任されておりますので、公務員としての処分の対象に当てはまらないことはいうまでもございません。しかしながら、対応については何らかの責任を明確にしていただけるよう、方法については検討して参りたいと思います」

「この際、何のための処分なのかということを明らかにしておきたいと思いますが、一つには整備方針に反したということでございます。必要な手続きを踏まなかった、盛り土なしで地下にモニタリング空間を決めたということだけではございません。もう一つは、都議会で事実とは異なる答弁を繰り返したという点でございます。これらの責任をどのような重さにしていくのか、慎重に検討していきたいと思っております」

–責任者8人以外にも、決定に関わった人もいると思うが、懲戒処分対象になるのか。都民に異なった説明をしてきた担当の処分はどうなるのか

「これまで散逸していたと思われる資料などをまとめて、今日の報告になったわけであります。最初に皆さま方にもお示しした報告書の中にも、判子がダーッと押してあるペーパーがあったかと思います。今回の8名というのも、その中で特に責任を共有すべき方々へのヒアリングを重ねた結果での報告であります。さらに都議会への答弁がどうであったか、これについても精査をしていきたいと考えております」

《今回の報告書では、前回の報告書で不明確だった、「いつ、どこで」ということが明確にされた。小池氏が報告書をどのように評価しているのか、気になるところだ》

–今回の報告書をどう受け止めているか。これは最終報告という認識なのか。今回名前のあがった人は、調査に対して、都の認識に反して地下空洞を作ったというような認識を示したのか。上司にあげなかった点についてはどう話しているのか

「これまでになかった新たな資料、関係者から得た多くの証言を分析することで、いつ、どこで、何をといったことはかなり絞り込まれたと思います。日時、場所、さらにはそこに関係していた部課長級会議ということでございまして、『空気のような問題』から5W1Hはかなり特定できたと思います」

「これがファイナルかという点については、例えば石原(慎太郎)元知事には書面でお返事をいただきましたけれど、記憶にないといったことばかりで、ほぼノー回答だったと思います。より関係していた方からヒアリングができるのか、お会いするのか、書面なのか、引き続き検討していきたいと思います」

「振り返ってみれば、平成20年当時の状況を考えますと、都議会も民主党が多数を占めていた状況でございました。そういった中で、都職員もいろいろな苦労があったかと思います。それと、盛り土を決めたのに地下空洞にしたこととは話が違いますけれども、取り巻く環境がこれまでにないような状況だったことを思い出しておいたほうがいいのかなと思います」

「ヒアリングについてですけれども、上のほうで決定したとも言われておりますので、この後どなたにヒアリングする、もしくは書面で回答していただくのかということについては考えていきたいと思います」

《続いて、築地移転の是非と、その判断の時期を問う質問が飛んだ》

–いつ、どこで、誰がを絞ったが、「なぜ」は解明されているのか。調査報告を受けて、改めて築地は移転するのか。その時期はどうなるのか

《従来の計画では築地市場は11月2日に閉場し、業者の移転を経て同7日に豊洲市場が開場する予定になっていた。移転の延期により、1日あたり700万円の維持費がかかるともいわれる》

《一方、9月末の地下水モニタリング調査で環境基準をわずかに上回る有害物質のベンゼンとヒ素を初めて検出。10月中旬には、豊洲市場の施設の地下空洞の大気中から、国の指針値の最大7倍の水銀を検出した。土壌汚染対策の安全性を検証する専門家会議は「直ちに健康に影響はない」としつつ、原因は不明として、詳しく調査する方針を示している》

「なぜというのは、土対法(土壌汚染対策法)への対策としまして、盛り土を全面的にするといっていた、これが最初です。次に、同じ土対法なのですけれども、モニタリングを設けておいたほうが良いのではないかとシフトしてくるわけですね。そこの部分が、土対法への対応が『なぜ』という部分にあると思います」

「地下空洞にするかどうかということは、むしろ建築や土木といった技術系がリードして進めていったということが考えられるわけでございます。そして、今後どうするのかでありますけれども、地下空洞の問題について、なぜそういう事態が起こったのか、都庁のガバナンスの問題、マネジメントの問題を解き明かしていくことが、都政を改革していく上で重要かと思います」

「今後の築地のあり方ですが、来年1月半ばには地下水のモニタリングの結果が出てくるということであります。大気で水銀が出てきたということもございました。こうした環境面の安全確認、食の安全確認、水の安全確認を行っていくことになります」

「市場問題プロジェクトチームの方々が、食、環境、建築それぞれの切り口による安全性の確認を進めておられます。11月12日には平田(健正・放送大学和歌山学習センター所長)先生を座長とする専門家会議が開かれることとなっています。安全については専門的な部分がございますので、評価を分析、確認しながらになろうかと思います。11月7日に開場を予定しておりましたので、延期した、じゃあいつまでなのかということは、いくつかパターンがあると思います。市場関係者の方が『このあとどうすればよいのか』と考えるのは当然のことだと思いますので、今後のロードマップは近々にお伝えしたいと思います」

《会見開始から約30分。挙手する記者の数は減らないが、司会者が『最後の質問とさせていただきます』と宣言する》

–第1回報告書から今回解明が進んだが、なぜ最初は漠然とした回答だったのか。なぜこれだけ新しい事実が出てきたのか。関係者の人事異動などもあったが、そうした厳しい対応から浮かび上がってきたものがあるのか。都民への説明において、事実関係を隠そうとする意図は浮かび上がっていないのか

「隠そうとしたというよりも、どうすればいいのか、現場もよくわからなかったのだと思います。第1回との違いでございますけれども、どこまで何をすればよかったのか、現場でも戸惑いがあったのかもしれません。言うならば、『ちょっと話を聞かせてよ』というのではなく、しっかりと行政監察という手続きの中で『そのときのことを述べよ』と密に詰めていったということではないかと思っております」

「いろいろな分析が行われた結果、だいたいその辺ではないかと皆さんも当たりをつけていたと思いますけれども、確認をしっかりしていかなければいけません。話を聞くというよりは、証言を聞くとしていったことが今回につながったと考えております。本人は認識がないとか、濃淡はございましたが、周りの証言があるわけで、それで今回の特定にまで進んだということでございます」

「少々時間はかかったかもしれませんが、この報告書で基本的には、都庁の職員については明確になったのではないかと思います。豊洲市場問題についてはまだまだ課題がございますけれども、一つひとつ情報公開をベースにしながら、都民の皆さまに説明していきたいと思っております」

会見を終えた小池百合子都知事=1日午後、東京都新宿区の都庁(宮崎瑞穂撮影)
会見を終えた小池百合子都知事=1日午後、東京都新宿区の都庁(宮崎瑞穂撮影)

《にこやかに降壇した小池氏は、3度頭を下げて退室した》

=(完)

なるほど・・・?