【球界ここだけの話(712)】日本シリーズの長距離移動は大変の巻 – 野球 – SANSPO.COM(サンスポ)

パリーグの試合には、もっと長い距離があるじゃん。

日本ハムの優勝で幕を閉じた2016年の日本シリーズ。広島-札幌間は直線距離で1200キロを超える過去最長の移動距離となった。広大な米大リーグの戦いに比べれば、ものの数ではないといっても、その舞台裏は大変だった。

広島が約1000万円でチャーター機を使用したことも話題になった北へ西への大移動。熱心なファン、われわれ報道陣だけでなく、日本野球機構(NPB)関係者も同じこと。特に週末にかかると航空機、宿泊の予約なども難航を極め、キャンセルと予約をにらみながらの作業となる。

アグリーメントでは、雨天中止となった場合には「その球場で順延」と規定されて移動日がなくなるが、今回の場合は距離も離れているため「移動日を設ける」となった。これに冷や汗をかいたのは10月22日の第1戦(マツダ)だ。当初、曇り予想だったはずが、まさかの雨…。NPB関係者は空を見上げながら「絶対にやります」と鼻息を荒くする。

ところが、試合直前になっても雨脚が弱まる気配もない。もし、順延になれば必然的に第2戦は24日、移動日は25日にずれ込むことになる。

午後6時半開始予定、実はギリギリまで「30分の開始遅れは覚悟していた」(NPB関係者)が、それでも奇跡は起きるもの。開始直前になって雨も弱まり、ゴーサインが出て事なきを得た。

ただし、試合は3時間39分の大熱戦。締め切り時間に終われる新聞記者たちのてんやわんやぶりは、ご理解いただけるだろうか。

札幌・ススキノvs広島・流川なんていう国内屈指の“歓楽街対決”でもあったのだが、そうそう楽しんでもられない。

第6戦は再びマツダスタジアム。27日の第5戦こそ唯一の午後6時開始だったが、試合時間は3時間23分。翌28日は移動日でも練習があるため、広島の選手は午前9時半発のチャーター機で出発したが、直行便が少ないため報道陣やNPB関係者も「練習に間に合わないといけないので」と眠い目をこすり、広島へと向かった。

来年1月には75歳になるNPBの熊崎勝彦コミッショナー。「札幌なんかラーメンを1杯食べただけだね。6戦目のあとも、表彰なんか終えてホテルに戻ったらレストランも閉まっていたからね。さすがに疲れたよ」と充足感と疲労感がないまぜの表情だった。

果たして来年はどんな旅が待っているのやら。(芳賀宏)

広島の選手を乗せた飛行機はユニホームを着た空港関係者らに見送られる=10月24日、広島空港(撮影・鳥越瑞絵)

ソフトバンクなら福岡だろ、日本ハムの北海道との移動ってどうなってるの?