「頼んだのと違うやん!」自分だけの2250万円アストンマーチン…誤発注で法廷闘争:イザ!

ほぉ・・・


ボンドカーとして有名な英アストンマーチンの特注車の売買契約を結んだ男性。シートの素材や模様など内装にこだわった特注だったが、英国から届いた車を見て驚いた。ディーラーが別の素材を誤って発注していたのだ。男性は怒りのあまり提訴したが…
ボンドカーとして有名な英アストンマーチンの特注車の売買契約を結んだ男性。シートの素材や模様など内装にこだわった特注だったが、英国から届いた車を見て驚いた。ディーラーが別の素材を誤って発注していたのだ。男性は怒りのあまり提訴したが…

【衝撃事件の核心】

英アストンマーチンといえば、映画「007」シリーズの主人公、ジェームズ・ボンドの愛車として名高い。中でも顧客が特注する「Qオーダー」の車は、セレブリティの証。製造工程を記録した「ビルドブック」と呼ばれる特典アルバムもあり、注文者は自分だけのこだわりの車に酔いしれることができる。大阪の歯科医の男性も輸入車販売会社と2千万円超の売買契約を結び、あこがれのQオーダーを実施。ところが届いた車の内装を見て仰天した。「頼んだのと違うやん!」。原因は販売会社の誤発注。男性は契約解除を申し入れたが、会社側は交換で対応するとして申込金300万円の返還に応じず、ついに法廷闘争に。宙に浮いた超高級車の帰属は-。

夢のN430

大阪に住む50代の歯科医師、橋本進さん=仮名=は数年前、ドイツで世界最大級の自動車レース「ニュルブルクリンク24時間レース」を観戦。そこで颯爽(さっそう)と走るアストンマーチンにくぎ付けとなった。

そのニュルブルクリンクのレーシングカーをイメージしたN430というモデルが発売されると知り、購入を決意。平成26年11月、大阪市内の輸入自動車販売会社で売買契約を結んだ。納車はおよそ1年後。申込金としてまず300万円を支払った。

こだわりの車に仕上げたい-。熱い思いを抱えた橋本さんは契約から約1週間後、英国へ飛んだ。実際にアストンマーチン本社を訪れ、座席シートや内装の素材などを現地で生で見学した。

橋本さんはQオーダー車の特典であるビルドブックも楽しみにしていた。それだけで約32万円もするという代物だが、単に手作りの証明や記念になるというだけでなく、ビルドブックの存在自体が、車の付加価値をさらに高めることになるのだという。

最終的に橋本さんが心に決めたオプションは、次のような内容だった。

《シートの素材は滑りにくいものにし、特別仕様の模様にする》

《シートに黄色の線を入れる》

《ヘッドレストにアストンマーチンのマークの刺繍を入れる》

《シフトレバーのステッチを黄色に変える》

帰国後、販売会社の担当者にこうした希望を伝えた。オプション分を含めた契約代金は計2250万円となった。

契約解除めぐりバトル

何せ家1軒が買えるほどの超高級車だ。販売する側は、取り扱いに細心の注意を払うのが当然だが、もしかして担当者は疲れていたのだろうか…。あろうことか、橋本さんがこだわり抜いたシートのオーダーとは別の素材を誤って発注してしまったのだ。

そして1年後、橋本さんは車が英国から到着したと連絡を受け、さっそく販売会社に向かった。

ところが、待っていたのは自分が思い描いていたのとは違うものだった。

全体的な黒のトーンは一緒だが、橋本さんの選んだ特別の模様はなく、素材は「パンチングレザー」になっていた。

高揚していた橋本さんのテンションは、一気に下がった。

「これ、注文と違うじゃないか」

このとき初めて自分のミスに気づいたのか、担当者はあわてふためいた。

それから約1カ月後、販売会社側の責任者は橋本さんに善後策を提案した。

「もとの発注通りのシートを取り寄せ、日本国内で取り替えます」

確かにそれで希望通りのものにはなる。だが橋本さんは落胆した。

念頭にあったのはビルドブックだ。英国本社でやり直さない限り、ビルドブックと現物が合致しないことになるからだ。

橋本さんはやむなく、売買契約の解除と、申込金の返還を内容証明郵便で通知した。

しかし、ここにきて販売会社も反転攻勢に打って出る。申込金の返還を拒んだのだ。契約上、自己都合の解除の場合は「申込金は返還しない」という定めがあったからだ。

納得できない橋本さんは今年3月、販売会社に300万円の返還を求めて大阪地裁に訴訟を提起した。

決め手は熱意

橋本さんは債務不履行を主張した。念頭にあったのはビルドブックだ。たとえシートを取り替えても、ブックと整合しなければ、本来の債務を履行したことにはならないと訴えた。

一方の販売会社側は「Qオーダーでも、輸入後に日本で整備したり、オプションを装着したりすることは前提とされていた」と反論した。善後策としての国内でのシート交換は「商慣習に照らし、債務の本旨に従った履行の提供に当たる」と訴えた。

迎えた判決。大阪地裁は橋本さんの請求を認め、販売会社に300万円の返還を命じた。

判断の決め手となったのは、やはり橋本さんの熱意だった。

「原告はビルドブックの記載、すなわち車両について英国での手作りにこだわり、相当の費用や時間をかけて渡英し、オプションを直接確認してもいる」

そしてそのために注文から1年近く待ち、2250万円もの代金を支払うことにした-。こうした事情を考慮すれば、国内でのシート交換をもって「契約上の義務の履行とは認められない」と判断したのだ。

橋本さんの代理人は「発注ミスをした損害を押しつけられた形。判決はよく経緯をみてくれた」と評価した。

橋本さんは別の超高級外車に乗り換えたという。

販売会社側は判決を不服として控訴した。

情報源: 「頼んだのと違うやん!」自分だけの2250万円アストンマーチン…誤発注で法廷闘争:イザ!

これはしかたない、。

Aston Martin – V8 Vantage N430