【ドキュメント永田町】米軍警戒、北VXミサイルで数千人~数万人犠牲も 政府関係者危惧する「暴発シナリオ」 (1/3ページ) – 政治・社会 – ZAKZAK 

ふむ・・・


日米同盟が、北朝鮮の弾道ミサイルへの対抗戦略を緊急構築しつつある。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の狂気の指示で、弾道ミサイル4発が同時発射されたことは、間違いなく「新たな段階の脅威」だからだ。日米が重大警戒する、猛毒の神経剤VXをはじめとする生物化学兵器を搭載したミサイルが直撃した場合、数千人から数万人が犠牲となる可能性があるという。国会は「平和ボケ」した審議を続けていていいのか。ジャーナリストの山口敬之氏が核心に迫った。

「国連安全保障理事会の決議に違反し、事前通告もなく発射する国がわが国の近隣にある。政府は、こうしたことを事前に防ぐことが最大限、大事なことだ」

菅義偉官房長官は13日の記者会見で、北朝鮮が6日朝、北西部の東倉里(トンチャンリ)からミサイル4発を発射したことを受けて、こう危機感をあらわにした。

同時発射されたミサイル4発は、北朝鮮が公表した映像の分析などから「スカッドER」(射程延長型)だと分かった。4発のうち3発は日本の排他的経済水域(EEZ)内に、さらに1発は日本国土に最も接近した海上に落下したことも確認された。

これが日米の関係者に与えた衝撃は少なくなかった。最も深刻なのは、ミサイル迎撃の難しさだ。

発射直後、日米韓当局者の間では「ロフテッド(高角度)軌道で打たれた」「5発打たれたが、1発は発射直後に爆発した」「本来であれば射程1300キロほどの新型ミサイル」など、矛盾する情報が錯綜(さくそう)した。初期情報の混乱は、ミサイル迎撃の難しさを如実に示している。

ミサイル迎撃は、まず射出時のミサイルから発生する高温を赤外線衛星が探知し、その発射方向と加速度から軌道を計算し、その想定軌道に向けて迎撃ミサイルを発射する。

スカッドERは、ロケットのような発射台から打つテポドン系とは異なり、TEL(移動・直立・発射)車両と呼ばれる移動式発射台を利用するため、そもそも迎撃が難しい。今回のように4発同時発射された場合、「現在の迎撃システムが対応できるのは半数以下」という専門家も少なくない。初期情報の混乱を考えれば、4発のうち3発程度が北朝鮮が狙ったターゲット付近に着弾する可能性が高いことになる。

ミサイル迎撃システムの処理能力の限界を超えた「飽和攻撃」が懸念される場合、まず問題になるのは、北朝鮮がどのような弾頭をいくつ持っているかということだ。

最も懸念されるのはもちろん核弾頭だ。

米軍高官は昨年12月、ワシントンで「北朝鮮は核の小型化に成功しているものと考える」と発言した。これは、核弾頭をミサイルに搭載可能な1トン程度にまで軽量化したことを意味する。

ただ、これで核ミサイルが完成したわけではない。弾道ミサイルの場合、ターゲットに核弾頭を撃ち込むには、大気圏に再突入した弾頭が高温に耐え、起爆装置を正常に機能させる必要がある。北朝鮮が弾頭部を防護する「再突入体」の技術を確立できたかどうかについては、専門家の意見は分かれている。再突入体の技術を確立したとしても、大量の核弾頭を保有しない限り、前述の「飽和攻撃」を実施することはできない。

そこで注目されるのが、生物化学兵器だ。

4発のうち1発を核弾頭とし、残りの3発に生物化学兵器を搭載して同時に発射すれば、3発が日本の国土に到達することを覚悟しなければならない。安全保障上の深刻な危機といえる。

マレーシア当局は、正恩氏の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)暗殺事件で、北朝鮮外交官の関与を発表するなど、正恩氏の指示で工作機関が実行した疑いが高まっている。同事件では、地球上で最も毒性の強いといわれるVXが使われた。

北朝鮮はVXのほか、サリン、炭疽(たんそ)菌といった生物化学兵器を少なくとも5000トン保有しているというデータもある。サリンは高熱で毒性を失うが、VXは熱耐性が高く、兵器として十分機能する可能性があるとの指摘もある。

現在、日本政府が極秘裏に行っているシミュレーションによれば、東京や大阪などの人口密集地にVXミサイルが着弾すれば、その強烈な毒性と残存性から、数千人から数万人が犠牲になる可能性もあるという。

最高レベルの緊張状態が続く北朝鮮情勢だが、政府関係者が「最も危険」とみているシナリオは以下の通りだ。

米軍の「斬首作戦」「限定空爆」など先制攻撃を察知した正恩氏が追い詰められて、日本にはミサイルの飽和攻撃を、韓国には軍事境界線越しに砲撃の嵐を浴びせるという、「暴発シナリオ」である。在日米軍基地のみならず、日本の大都市圏を狙った核ミサイル、VXミサイルが発射されないとは言い切れない。

政府には、被害を最小限にするための情報開示、避難誘導のあり方を早急に確定することが求められる。

国会も「平和ボケ」から脱して、国民の生命と財産を守るための審議を期待したい。

■山口敬之(やまぐち・のりゆき) ジャーナリスト。1966年、東京都生まれ。90年に慶應大学卒業後、TBSに入社。報道局に配属され、ロンドン支局、社会部、政治部、報道特集プロデューサー、ワシントン支局長などを歴任。16年5月に退社し、フリージャーナリストとして活躍。著書に『総理』『暗闘』(ともに幻冬舎)など。

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