中国 ミサイル防衛配備の韓国に露骨な「いじめ」で対北の米中協調見えず メディアに「対米核戦力強化」も:イザ!

ふむ・・・


【国際情勢分析】

北朝鮮の金正男(キム・ジョンナム)氏の暗殺事件と前後して、日本海に向けて弾道ミサイルを発射するなど、挑発行為をエスカレートさせる北朝鮮に対処するため、欧米メディアからは米中の協力を求める声が上がっている。だが、中国は、米韓が韓国内で着手した「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備に断固反対の姿勢を貫いている。中国の有力メディアは、核兵力の増強やロシアとの連携で、米国に対抗すべきだと主張しており、米国との協調を議論する雰囲気にはない。

THAADの韓国配備により、高性能レーダーで自国の軍事活動が監視されると懸念する中国は、配備そのものに反対し、用地を提供した韓国ロッテのスーパーを中国内で営業停止処分にしたり、旅行代理店に韓国ツアーの販売自粛を命じたりするなど、韓国への露骨な報復措置(=いじめ=)を繰り出している。

こうした状況を踏まえ、英紙フィナンシャル・タイムズは社説(電子版、7日)で、「中国の指導者はもっと理解すべきだ。滅亡の可能性に直面する国が、短期的な経済面での利益を、取り得る最強の防御策に優先させるだろうか」と論じる。韓国企業などに対する報復措置を事実上の経済制裁と位置づけたうえで、措置が「世界貿易機関(WTO)のルールに違反する可能性があり、いずれにせよ有効ではない」と中国をたしなめた。

社説は続けて「中国は問題の根本、すなわち隣国の政権が、自国民が飢餓に近い状態で衰弱しているにも関わらず、核兵器を製造しているということに注意を集中させるべきだ」と主張。「北朝鮮に対話の機会を提供することは、米韓が持っている最も強いカードだ」として、米中が協力して危機を回避すべきだと訴えた。

「このカードは北朝鮮が態度を劇的に変化させる前に出してはいけない。そうした対話が行われる可能性-加えて、北朝鮮の体制の転換は議題としないと約束すること-は、中国のみがとり得るさらなる経済的圧力と結びついたとき、北朝鮮に核実験とミサイル発射を中止しようと思わせることができるかもしれない」

一方、中国共産党機関紙、人民日報系の「環球時報」(電子版、9日)の社説は、経済制裁は大国の小国に対する措置であるため、韓国には有効でも米国には発動できないと指摘。中国が米国に対して採るべき対抗策を提案した。

「米国は中国の玄関先にTHAADを配備し、従来の戦略的バランスを崩した。ならば中国はもっと数多くの核弾頭と、防衛システムを突破できる能力がある戦略核弾頭を備えればいい」

「米国が最も恐れるのは、外部が核抑止力を高めることだ。中国が核抑止力を強化する。これが米国に対する懲罰だ」

さらに社説は、THAAD配備はロシアにとっての脅威にもなるとして、「THAADへの共同対処を、中露戦略的パートナーシップの新たな連帯にすべきだ。中露の協力が米国にとって新たな、重い打撃となる」とロシアとの連携も呼びかけた。

ここまで激しい反発を見せる中国だが、今日の事態を招いた責任の多くは中国にあるというのが米国をはじめ、国際社会の本音だろう。

米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版、8日)は、「オバマ政権は、中国が北朝鮮に核開発をやめるよう圧力をかけない限り、米国と韓国はミサイル防衛システムを配備するよりないと、ずっと中国に警告してきた。中国は最近になって、北朝鮮からの石炭の輸入を停止したが、警告を深刻に受け止めてこなかったようだ」と指摘していた。

ただ、韓国大統領の朴槿恵(パク・クネ、65)氏に対する罷免成立が、こうした朝鮮半島情勢に影響を及ぼすのは避けられない。5月初旬が想定されている次期大統領選では、支持率でリードする最大野党「共に民主党」の前党首、文在寅氏(ムン・ジェイン、64)をはじめ、THAAD配備に消極姿勢の左派系候補が顔をそろえる。

中国は今後、選挙戦が本格化する中で、THAAD配備の撤回を求めつつ韓国企業への圧力を強め、韓国政府に揺さぶりをかけていくことも予想される。米国からティラーソン国務長官が17日に韓国、18日に中国を訪問する予定。主要議題となる北朝鮮政策をめぐる韓国政府の対応次第では、米国に周辺国を加えた対北包囲網を強化するシナリオが早々に「視界不良」に陥る恐れもある。
(外信部 原川貴郎)

情報源: 中国 ミサイル防衛配備の韓国に露骨な「いじめ」で対北の米中協調見えず メディアに「対米核戦力強化」も:イザ!

へぇ・・・