ヤマト、サービス残業常態化 パンク寸前、疲弊する現場:朝日新聞デジタル

ふむ・・・


宅配便最大手のヤマトホールディングス(HD)が、全社規模で未払い残業代の支給を進める方針を決めた。異例の経営判断によって、ネット通販を支える宅配の現場がサービス残業で支えられている実態が改めて浮き彫りになった。

「1日に配達できる荷物の量を超えていると思っても、ドライバーが減らすことはできない。長時間労働が日常的になっている」

ヤマトの30代の現役ドライバーは打ち明ける。

配送時に携帯する端末の電源のオン・オフの時間などをもとに給与が計算されているが、電源を入れる前の仕分け作業や、電源を切った後の夜間の伝票作業などが常態化し、サービス残業が増えているという。

別の30代のドライバーは「1日17時間ぐらい働いても、申請しているのは13時間。昼休憩も60分取ったことになっているが、配達の合間に妻が作ってくれた弁当を急いで食べて、また配達をしている」と明かす。

端末で実際の休憩時間を記録すれば、サービス残業は防げるが、端末を触る余裕がないときもあるという。

ヤマトの配送拠点は全国約4千カ所。宅配業界で群を抜く規模だ。自社で多くのドライバーを雇い、荷物が集中する地域に人手を移すなどして、他社に頼らず家庭に配り切るノウハウを蓄積。業界2位の佐川急便が2013年に手放したネット通販大手アマゾンの荷物も多く引き受けてきた。

「サービスが先、利益は後」。宅急便の生みの親、故小倉昌男氏が掲げた理念を社是として、通販業者が求める顧客サービスの充実に協力もしてきた。しかし、現場の疲弊はもはや覆い隠せなくなっている。

「荷物が増えるほど配送効率が高まり、利益率が上がる仕組み」(幹部)を作り上げていたはずだったが、「荷物量の伸びは予想を超えていた。読みが甘かった」。丹沢秀夫常務は悔やむ。ヤマトHDの17年3月期の宅配便の個数は前年より8・0%増えて18億7千万個になる見込みだが、営業利益は前年より15・4%減る見通し。ネット通販の普及で利幅の薄い荷物が増え、自社で運びきれない分を他社に委託する費用がかさんでいる。

「この半年で経営環境が激変した」(幹部)として、年度内に予定していた3カ年(17~19年度)の中期経営計画の公表を9月に延期。運賃や労働条件を見直すと決め、売上高や利益の目標値の練り直しが迫られたと説明している。未払い残業代の大規模支給もその一環と位置づけている。ヤマト首脳は「不必要なサービスを減らしていかないと、日本のサービス業は壊れる。その価値観を消費者に共有して頂くためにも現場の正常化が必要」と話す。

今春闘では、労働組合が荷物の取扱量の抑制を初めて要求。関係者によると、すでに労使で複数回の会合を開き、具体策を協議している。運賃を上げたり、再配達や夜間の時間指定配達など手厚いサービスの一部を見直したりすることで、荷物の急増を抑える方向で検討が進んでいるという。利用者は、これまで通りの便利なサービスを享受できなくなる可能性がある。

労組は、終業から始業までの間に一定の休息時間を保障する「勤務間インターバル規制」も初めて要求。10時間の休息を保障するよう求めており、経営陣も前向きに検討している。(堀内京子、内藤尚志、贄川俊)

情報源: ヤマト、サービス残業常態化 パンク寸前、疲弊する現場:朝日新聞デジタル

これはひどい。