問題解決には「他人のため」という視点が効率的に答えを導き出せることが判明 – GIGAZINE

ふむ・・・


By Sebastien Wiertz

会社や人間関係、家族のことなど身の回りには多くの問題が起こるものですが、そんな時には目線を自分のことではなく「他人のため」という視点で考えると、よりクリエイティブな答えが導き出されることが複数の研究で明らかになっています。

Daniel H Pink: employees are faster and more creative when solving other people’s problems – Telegraph
http://www.telegraph.co.uk/finance/businessclub/8527500/Daniel-H-Pink-employees-are-faster-and-more-creative-when-solving-other-peoples-problems.html

2011年、ニューヨーク大学のイヴァン・ポルマン客員准教授とコーネル大学(当時)のカイル・エミッヒ教授は、137人の参加者に対して次の問いを与え、登場する人物がどのようにして問題を解決したのかを答えさせる実験を行いました。

「ある塔の中に囚人が捕らわれており、早く逃げ出したいと強く願っている。ある日、牢屋の中に1本のロープがあることに気がついた。しかし問題は、ロープの長さは塔の高さの半分しかないため、地面に安全に降り立つことができない。それにもかかわらず、囚人は半分に分けた2本のロープを結んで無事に逃げることができた。さて、この囚人はどのようにしてこの難問を解決したのか?」

By Daniel Mennerich

参加者に対しては同じ設問が与えられましたが、半分に対しては「囚人が自分である」という設定で、そして残りの半分には「囚人とは別人である」という設定で脱出した方法を考えさせています。

その結果、自分が囚人であるという設定の集団では半分以下の人数しか脱出方法を考えつくことができなかったのに対し、もう一方の集団では66人が答えを導くことに成功したとのこと。ここからは、人は問題を解決する方法を考える際に、「自分のため」ではなく「他人のため」に考えることで、より早く、より正しい答えを見つけられることが浮き彫りになっています。

Decisions for Others Are More Creative Than Decisions for the Self
http://psp.sagepub.com/content/37/4/492.abstract


これと同様の結果もいくつか発表されています。ある研究では、参加者に対してSF作品に登場しそうな「宇宙人」の絵を描くように指示。その際、半分の参加者には「このあと、描いた絵をもとに物語を書いてもらう」と説明し、残りの半分には「この絵をもとに別の人が物語を書く」と伝えました。その結果、「他人が物語を書く」と聞かされていたグループのほうが、よりクリエイティブな絵を描いていたことがわかっています。

また別の研究では、参加者に対して「自分自身」「自分と近い人物」「ほとんど知らない人物」の3人に対する贈り物を考えるように指示しています。その結果、より自分から遠い関係にある人物に対する場合ほど、創造的なアイテムが選ばれる傾向が明らかになっています。

これらの研究からポルマン氏とエミッヒ氏は、「人々は、状況や対象人物に対して空間的、時間的、社会的に距離があると感じるとき、それらを抽象的に考える。逆に対象物が物理的に近く、今すぐ起こりそうな事象であり、すぐ隣に立っている人物であると感じる場合は、より具体的な考え方をする」と結論づけています。つまり、相手に対する距離が遠くなるほど、よりクリエイティブな発想が可能になるというわけです。

By Tim & Selena Middleton

しかし、実社会においては、どうしても現実にある問題に近い距離感で発想を行ってしまうものです。ジャーナリストのダニエル・H・ピンク氏は、特に組織を運営する人物が適切な距離感を持つための5つのポイントを以下のように挙げています。

1.独立した関係にあるディレクター(監督者)を増やす
2.組織の構造を再検討する
3.問題解決を行うために、個人の力を集結させる
4.問題を共有できるパートナーを見つけ、意見交換を行う
5.第三者を演じることで、対象物との距離をおいて考える

もちろんながら、物事を進める際にはイメージばかりでなく具体的なアイデアが必要になることもあります。しかし、場合によっては具体的に考えることばかりにとらわれるのではなく、より「引いた」目線から全体を眺めて漠然としたイメージから解決策を導くことも重要といえそうです。

ちなみに、最初の問題の答えは「ロープを縦方向に2つに裂いて、2本を結んで長さを2倍にすることで地面に降り立つことができた」というものだそうです。

情報源: 問題解決には「他人のため」という視点が効率的に答えを導き出せることが判明 – GIGAZINE

なかなか難しいがな。